◆区間
15号堺線汐見橋付近〜3号神戸線西長堀入口
(北行き一方通行)
◆出入口
不明
◆事業費
不明
15号堺線の芦原橋付近から3号神戸線の西長堀入口を結ぶ連絡線の構想です。北行き一方通行の連絡線で、新なにわ筋上に高架で建設する事が想定されていたようです。
路線図で図示された事のない構想路線で、いつ構想され、いつ頃まで存在したものかについては分りませんが、「大阪市議会平成3年2・3月定例会常任委員会(計画消防・通常予算)(03月04日)」で、当時建設中であった西長堀出入口の質疑の中で「尼崎堺線(新なにわ筋)の上に高速道路をつくる計画はあるのか」という質問に対して、大阪市の計画局計画部都市計画課長より『都心環状線の混雑を緩和するという課題の解決に向けまして、大阪堺線を大阪西宮線に直結する北行きの路線の構想はございました。しかし、現在の計画では、そうした路線を建設することにはなってございません。』(以上抜粋)という答弁がされており、連絡線構想が存在したと言う事と、西長堀出入口建設中だった平成3年当時はその計画はないという説明がされています。
しかし、『複雑な構造でございますので、今後、時代の変化の中でもし万が一新規路線が必要というふうになりました場合、一部補強なり構造物をどかないということになりますと、その可能性をまったく断ってしまうということになってしまいますので、必要最低限の技術的な対応というものをいたしておるものでございます。』(以上会議録より抜粋)と答弁がされており、将来新規に路線を接続出来るようには準備がされているという説明もされています。その為か、この西長堀出入口の「入口」の高架には、後から別線を接続出来るような不必要に拡幅された部分があり、さらに橋脚にも将来継足して別の高架桁を載せる予定があるかのような構造が見られます。
◆西長堀入口での接続位置について
本来は表に出ていない構想で何も分からない計画ではありますが、西長堀入口は連絡線の接続を考慮して建設されており、連絡線用と思われる準備箇所がいくつもあるため、ある程度推測ですが接続位置が分かります。
下記の赤斜線の部分が連絡線で、赤線で囲われている箇所が西長堀入口の車線と連絡線側の車線との合流用に確保された部分で、完成時から使用される事なくガードレールで囲われています。この合流用に確保され部分は不自然に高架が途切れており、その箇所が連絡線の接続部分かと思われます。
↑西長堀入口の料金所の少し北側です。この高架が途切れている部分に連絡線を接続することを想定していたようですが、西長堀入口の大阪港線方面とはちょうど分岐した後にあるので、連絡線からは大阪港方面への接続は考慮していなかった可能性が高いです。
↑西長堀入口の高架の橋脚には、梁の部分を延長して連絡線の橋桁を載せれるように準備がされています。
↑少し見えにくいですが、橋脚の連絡線用の延長準備箇所が一通り見えます。
これだけしっかり準備がされていますが、現在のところ利用される予定はありません。