八尾線は昭和45年に答申された路線で、第2環状線系統の放射路線になります。文字通りの八尾方面に向かう路線として構想されました。
第2環状線とは大阪市東部市場の北西付近でJCTを設けて、東へ向かい近畿自動車道を超えて国道170号線(大阪外環状線)に至るルートが考えられていました。
八尾線は昭和45年に答申されて路線ですが、それより以前に昭和44年8月に大阪府土木部計画課にて作成された「大阪都市圏基本計画策定資料(U)」という資料には、この八尾線と酷似するルートで国道25号線バイパスの構想が記載されており、そこには「構造的には都市高速道路を抱き込む形とし、平面部はD-1級6車線、高速部はB-2級4車線とし、幅員は42mとした。」という記述がありました。恐らくはこの都市高速道路というのが昭和45年答申の阪神高速八尾線だと思われます。
なお、大阪都市圏基本計画策定資料(U)ではこの国道25号線バイパスは寺田町から東大阪、八尾を通り、十三峠をトンネルで抜けて現道に接続するという記載があり、阪神高速八尾線はこのトンネルに直結することを想定していた可能性が高そうです。
現在は阪神高速八尾線の構想はないのですが、昭和57年以降の構想図でも八尾線に相当する構想路線が記載されていましたので、道路公団が民営化される前までは構想が残っていたようです。
◆区間
大阪市東住吉区杭全町付近〜八尾市楽音寺付近(約11km)
◆出入口
・巽四条町 付近(今里筋に接続)<東西両方向の出入口>
・美園町 付近(大阪中央環状線に接続)<東西両方向の出入口>
・楽音寺 付近(国道170号線 大阪外環状線に接続)<西方向の出入口>
(恐らく楽音寺で本線はそのまま国道25号線の十三峠のトンネルへ直結)
◆計画・構想の存在期間
昭和45年〜平成2005年頃(?)
◆事業費
不明
★国道25号線バイパス断面図★
(大阪府土木部計画課 大阪都市圏基本計画策定資料(U)(昭和44年8月) より抜粋)