阪神高速道路4号湾岸線の三宝JCTと14号松原線の三宅JCTを結ぶ路線です。現在、三宝JCT〜鉄砲IC、三宅西IC〜松原JCTの当路線の両端分のみが部分開通しています。
鉄砲IC〜三宅西ICは予定より開通が遅れており、現在早期開通に向けて建設中です。
路線のほとんどが大和川南岸の地下に建設されているのが特徴で、全線開通すると西名阪自動車道から4号湾岸線まで一直線(途中14号松原線を通過しますが)に結ばれ、1号環状線や14号松原線の渋滞緩和が期待されています。
◆区間
三宝JCT〜三宅JCT(9.7km)
三宝JCT〜鉄砲IC、三宅西IC〜三宅JCTが現在共用中
※鉄砲IC付近に計画されている大和川第一JCTについては施工されていません。
◆今後の開通予定
鉄砲IC〜三宅西IC(早期開通に向けて工事中)
※大和川第一JCTについては今後の予定は未定です。
◆事業費
4,501億円(うち大阪府・堺市の街路事業1,812億円)
(金額は「平成27年度事業再評価について(大和川線)平成27年12月3日」より抜粋)
阪神高速道路4号湾岸線の三宝JCTから大和川の南岸を東へ進み、14号松原線の三宅JCTに接続する計画です。基本となった計画は昭和45年に答申された「大和川線」で、湾岸線と松原線を接続する路線という意味では変わりませんが、ルートが現在建設中のものとは異なります。
昭和45年の答申では、阪神高速湾岸線とは住之江区の大和川北岸で接続して、そのまま北岸を東へ進み、山之内で泉北線と接続し、さらにその東で大和川を渡り、現在の大和川線のルートと同様に松原線の三宅に接続するものでした。
阪神高速道路公団で事業着手後に接続予定だった「阪神高速道路泉北線」の廃止や阪神高速道路公団の民営化があり、ジャンクションの廃止や、出入口の変更等がありました。
当初予定されていた、堺線との大和川第一ジャンクションについては今回の建設を見送る事となり、本線からの分岐予定箇所の準備工事等も施工されていません。しかし、ジャンクションの計画自体は廃止ではないようで、堺市の都市計画には残っています。現在完成している鉄砲インターは、後から地上にジャンクションの連絡路の支柱が設置出来るように、配慮して建設されているようです。(公式情報ではありませんが、以前グランフロント大阪で行われた阪神高速道路のイベントで、阪神高速道路の方に質問したところ、目の前にある鉄砲インターの模型にて説明して頂きながら、そのような回答を頂きました。)
◆昭和45年1月19日
大阪地区都市高速道路調査委員会より大和川線が答申される。
《昭和45年答申ルート》
大阪市住吉区北島付近(大阪湾岸線)〜松原市三宅町付近(大阪松原線)
◆昭和57年1月
近畿地区幹線道路協議会の「阪神都市圏における主要幹線道路網の計画-構想編-」にて21世紀初頭を目標とする計画がまとめられる。
《昭和57年構想ルート》
堺市築港八幡町(湾岸線)〜浅香山町(大阪泉北線)〜松原市三宅町(松原線)
◆平成7年9月13日
大阪府にて都市計画決定
◆平成13年8月
近畿地区幹線道路協議会の大阪圏自動車専用道路検討委員会にて都市再生プロジェクトの「大阪圏の新たな環状道路」の一部として大和川線が位置づけられる。
◆平成17年1月
都市計画事業承認の変更
・堺市常磐町付近〜松原市三宅町を大阪府が街路事業と有料道路事業を組み合わせた合併施工方式とし、同区間が大阪府施工区間となる
◆平成17年2月22日
都市計画変更
・三宝ジャンクションの構造変更
→大和川線と湾岸線北方面との連絡路を2車線から1車線に変更
→上記によりJCTをコンパクト化
・鉄砲ランプの線形変更
→地下を通る本線を浅くする事が可能となり、鉄砲ランプをループ形式から本線と並行する線形に変更
・大和川第二ジャンクションの廃止
→泉北線の廃止で不要となるため
↑鉄砲ランプの線形変更(阪神高速道路公団史(2005年発行)より抜粋)《画像をクリックすると拡大画像が表示されます》
拡大画像をよく見ると、線が薄いので見にくいですが線形変更後も15号堺線と接続するための大和川第一ジャンクションの連絡路があり、準備工事などは施工されていませんが、後にジャンクションの建設が可能なように本線や出入口のランプを施工しているようです。
◆平成18年4月
都市計画事業承認の変更
・堺市が政令指定都市へ移行した為、堺市内の区間が堺市施工区間、松原市内の区間は大阪府施工区間となる
◆平成19年8月8日
都市計画変更
・鉄砲西ランプ(現在の鉄砲ICの湾岸線方面の出入口)の追加と遠里小野ランプの廃止
◆平成25年3月21日
・三宅西IC〜三宅JCT 開通(6号大和川線での最初の開通)
◆平成29年1月28日
・三宝JCT〜鉄砲IC 開通